相談事例:母(86歳)で若干認知症で早急に相続対策が必要です。約1憶3千万の資産に有効な保険もしくは商品がございましたらお教え下さい。
公開日:
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保険相談事例
皆さんこんにちは「保険アドバイザー和田」です。
今回は実際に相談依頼を受けた事例を紹介したいと思います。
相続対策についてのご相談です。
(ご質問者からの質問はこちらで修正していませんので、誤字脱字もそのまま表記しています)
【質問】
相続対策のための生命保険についてお伺いいたします。
昨年、父が他界し母がほとんどを相続することになりましたが、二次相続対策が必要となります。
母は現在86歳で若干認知症になっているため
早急に対策が必要です。
約1億3千万ぐらいの相続となりそうですが、税理士さんより、2つ生命保険のご提案いただきました。
(1)オリックス 終身保険ライズ(相続財産の評価を下げる為)
(2)マニュライフ生命 未来につなげる終身保険 通貨選択型一時払終身保険(米ドル)(相続財産を増やす為)
二次相続人は私と姉の二人です。
姉とは(2)で5千万を預け、毎年310万ずつ贈与していくことを考えています。(税理士さんの提案)
姉はとても慎重な性格で(2)でさえ為替リスクを気にしていますが、私はもっと相続財産を増やせる保険はあるのではないかと思い、メール致しました。
約1憶3千万の資産に有効な保険もしくは商品がございましたらお教え下さい。
よろしくお願い致します。
【回答】
◯相続税の計算
既に税理士さんが計算されていらっしゃるかと思いますが、どれくらいの納税金額になりそうですか?
私は税理士免許を持っていないので、個別の税務アドバイスは出来ませんが、私の方で簡易計算してみました。お母さまがお亡くなりになって、◯◯さんとお姉さまのお二人で二次相続をした場合の相続税は、基礎控除などによりそれぞれ680万円の納税額となり、合計1,360万円になりました。
まず、お母さまが現在、若干の認知症とのことですが、保険契約に際しては告知事項に該当したり、一次選択(保険セールスが引受をできる状態か、そうではないかを面談した際に総合的に判断します)にも問題がないことが保険加入の条件になりますので、それらの問題がないものとしてお話します。
(1)オリックス 終身保険ライズ(相続財産の評価を下げる為)
83歳の年齢で加入できるのは「Rise Suport(ライズサポート)」という緩和型の終身保険で、最高保険金額1,000万円まで可能です。仮にこの死亡保険金1,000万円の場合では、加入から約7年(90歳)で保険料の支払総額は1,000万円を超えてきます。つまり、契約から7年以降では1,000万円の保険金を受け取るために1,000万円以上の保険料を支払い続けなければいけないので、単に損失(マイナス)額が大きくなるほど財産が目減りすることにはなりますから財産が減っていくことになりますが、”評価を下げる”ものではないと思います。
ただし、法定相続人が◯◯さんとお姉さまのお二人ですので、【500万円✕2=1,000万円】を、死亡保険金で受け取った場合、その1,000万円は非課税となりますので、その点においては現金で受取るよりも有利です。
*1,000万円支払って1,000万円もらう!?無告不要の「一時払終身保険」
(2)マニュライフ生命 未来につなげる終身保険 通貨選択型一時払終身保険(米ドル)(相続財産を増やす為)5千万を預け、毎年310万ずつ贈与していくことを考えています。(税理士さんの提案)
「未来を楽しむ終身保険」は「ドル建」のものですが、話がわかりやすいように、すべて「円」でご説明します。
この保険をザックリ説明しますと、支払った保険料5,000万円がイコール死亡保険金額です。つまり、5,000万円現金で支払って、5,000万円の保険金を受取るものです。しかし、運用次第では支払った5,000万円よりも大きくなることはありますが、確約されたものではありません。上記でも少し説明しましたが、現金1,000万円を持っている人が、この保険に1,000万円を預けると、最低でも死亡時には1,000万円になって受取れるので、保険金の非課税の枠を利用する意味では有効ですが、相続財産を殖やす目的とはもっと確実な別の選択肢ではないかと思います。
この保険に5,000万円預けることは理解出来ましたが、310万円の贈与に関してわかりかねますので、もう少しご説明頂ければと思います。
ご存知の通り相続対策はとても複雑で、細かなヒアリングの上でのコンサルテイングが必要です。お母さまのその他の資産状況、◯◯さんとお姉さまの収入や資産状況によって対策はいろいろですが、頂いた内容だけで考えると、◯◯さんにとって有益な相続対策の方法は大きく
・財産評価を下げる
・納税資金を増やす
こと。
財産評価を下げるためには下記のブログでも書いているような保険を使った方法や、保険以外にもいろいろな方法がありますので、◯◯さんにとってどの方法が最も良いかはわかりませんが、一般的な方法としては暦年贈与や、相続時精算課税制度があります。ここはもう少しヒアリングさせて頂くことが必要です。
*5,000万円を『税金ゼロ』で贈与@終身医療保険を使った相続対策
*逓増定期保険を活用した相続対策
納税資金を増やすために、生命保険を活用するのはとても一般的な方法で、例えば5,000万円を支払って、それが5,500万、6,000万、7,000万円のように、より大きな保険金になって受取れるのが良いわけですが、ご相談されている税理士さんの保険提案を簡単に言うと
(1)の保険では7年もすると1,000万円を受取るために1,000万円以上支払わなければいけない
(2)の保険では5,000万円支払って、確約されているのは5,000万円の死亡保険金で、運用次第ではそれより多くなる。
というものですが、私がご提案するのであれば、日本の保険会社の提供する中で最も良いのは、メットライフ生命「ビーウィズユー」という商品だと思います。83歳の女性で仮に50万ドルの保険料を支払うと、死亡保険金は約64.3万ドルになります。わかりやすく円で表現すると、5,000万円支払って6,430万円の死亡保険金が約束されてます。支払った保険料に対して約128.6%(約1.3倍)です。ただし、健康診断は必要となります。
*メットライフ生命の利率変動型外貨建一時払終身保険「ビーウィズユー プラス(保障重視コース)」
*一時払保険料に対する保険金額の比較(米国、香港、日本)@メットライフはそこそこ頑張っていると思う
海外の死亡保険であれば◯◯さんの場合、香港の生命保険商品になります。上記のメットライフ生命の商品よりも少しだけ条件は良くなりますが、香港への渡航が必要ですし、ご年齢や現在の状況を総合的に判断するとあまり現実的ではありませんね。死亡保険金の数字もメットライフ生命とほとんど同じくらいですので、それほどメリットでもないかと思います。
もし、渡航しない方法で海外の商品を活用するのであれば「海外固定金利年金」を利用する方法があります。これは健康状態は不問で、渡航の必要もありません。
◯海外固定金利年金
50,000USD(*約550万円)を預けた場合 *1USD=110円計算
・3年満期金額:54,319USD(108.6%)*約598万円
・5年満期金額:58,246USD(116.5%)*約641万円
・7年満期金額:63,614USD(127.2%)*約700万円
・10年満期金額:71,905USD(143.8%)*約791万円
*取扱開始『海外固定金利年金』@定期預金のイメージです
Point
上記でも説明の通り、相続対策は大きく
・財産評価を下げる
・納税資金を増やす
ですが、状況を詳しくお聞きした上で総合的に判断する必要があります。また、税理士さんや土地富裕層の方でしたら不動産鑑定士などの専門家との連携も必要ですので、ご相談の際は個別により詳しくお聞かせ頂ければと思います。
*専門家には敵わないと思った今日この頃@土地富裕層の相続も含めた資産対策
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