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証券分析事例:来年お子さんが生まれるのを機に、合計16本に加入中の保険見直し

公開日: : 最終更新日:2016/06/01 証券分析事例

皆さんこんにちは「保険アドバイザー和田」です。

今回は証券分析事例を紹介したいと思います。

(*ご本人からは個人を特定できないことを前提に、ご了承の上紹介させて頂いています)

 

この方はご夫婦で合計16本の保険に加入、これは結構多く入っている方ですね。

しかしこの方の場合、ただヤミクモにススメられるままに加入する方ではなく、ご自身でExcelで保険加入一覧を作って管理していらっしゃいました。

拝見しましたがとても”素人”とは思えないくらい”しっかり”と、したものでした。

 

では簡単にこの方のプロフィールです。

ご主人:46歳 会社員
奥さま(本人):42歳 主婦
子ども:来年出産予定

年収:750万円(夫)
預金:1,800万円
株:360万円
投信:50万円

加入中の保険
(ご主人)
1.)ソニー生命「終身保険」
2.)アリコ「終身保険」
3.)アリコ「収入保障保険」
4.)アフラック「がん保険」
5.)AIG富士「がん保険」
6.)プルデンシャル「リタイアメント・インカム(RI)」
7.)JAM共済
8.)JAM共済

奥さま(本人)
9.)プルデンシャル「ドル建終身保険」
10.)日本生命「終身保険」
11.)住友生命「終身保険」
12.)AIG富士「がん保険」
13.)プルデンシャル「リタイアメント・インカム(RI)」
14.)プルデンシャル「リタイアメント・インカム(RI)」
15.)プルデンシャル「リタイアメント・インカム(RI)」
16.)大同生命「個人年金」

 

今回、保険の見直しのキッカケは、お子さんが来年生まれる予定ということで、お子さんのための学資保険を考えられていました。

単に利回りの良い学資保険を探すのではなく、それはそれとしてまずは今までの保険の見直しをし、無駄なところを見つけ、その保険料を節約し、逆に不足している保障、もしくはより条件の良い保険へのかけ直します。

 では、分析結果です。

 
**********************************
 

証券分析

 
◯表全体の見方として
ご主人・奥さまとも死亡保障・医療の保障・老後(年金)の順に上から並べています。
赤の数字は頂いたExcelから推測して当て込んでいる数字ですので違っていればご指摘下さい。
薄緑色のラインがドル建ての商品で1ドル=123円で計算しています。
青色の数字は備考欄の計算で表記しています。
 
まず、生命保険加入にあたって一般的な考え方ですが、生命保険の死亡保障というのは、万が一があった場合「誰が、金銭的にどれくらいリスクがあるか?」平たく言えば「誰がどれだけ金銭的に困るのか?」で、加入するべきものです。◯◯さんのご主人に万が一があった場合に「どなたが」「どれくらい」金銭的にお困りになるか?奥さまに万が一があった場合に「どなたが」「どれくらい」金銭的にお困りになるか?ということですね。詳しく書いていますのでこちらご参考にして下さい。

*生命保険が不必要な人

 
必要保障額の考え方はこちらを参考にして下さい。

*「万が一の必要保障額」ってどれくらい?

 
 
◯証券分析
【ご主人】
 
1.)ソニー生命「終身保険」
 
2.)アリコ「終身保険」
こちらの2契約は貯蓄性のある死亡保障ですね。加入時期がわかりませんので、払込終了時の返戻率は計算できませんが、恐らく120%前後かと思います。
 
3.)アリコ「収入保障保険」
こちらも加入月や保険期間がわかりませんと、トータルの保障額がわかりませんが恐らく終身保険加入と同時期に加入されたのではないでしょうか?
であれば、収入保障保険の死亡保障額は2013年(44歳)の3,780万円から逓減していく形です。
終身保険と合計すると保障は図のような形です。
 
  証券分析
 
ご主人が非喫煙で健康であれば、今から加入し直してもチューリッヒ生命やマニュライフ生命の収入保障保険では年払保険料60,000円くらいとなりお安くなります。
 
4.)アフラック「がん保険」
 
5.)AIG富士「がん保険」
「21世紀がん保険」は少し古いタイプのがん保険で診断給付金が1回になっています。一方、AIG富士の「がんベスト・ゴールド」は2年ほど前?まで販売されていた割りと最近の商品です。保険料に対し、保障内容が非常に良かったので現在は販売を停止してしまいましたが、非常に良いがん保険だと思います。
保障内容がわかりませんので、どのようにまとめれば良いかはこれだけでは判断できませんが、こちらに加入する際に「21世紀がん保険」をお止めになって、「がんベスト・ゴールド」1本にまとめられた方が良かったと思います。
 
6.)プルデンシャル「リタイアメント・インカム(RI)」
頂いたExcelの払込期間から逆算すると2012年に加入されて8年で払込を終了するよう(払済と言います)にされたのではないでしょうか?
その後、満期までねかせ返戻率が127.5%。さらに年金で受取ると150%くらいになるような試算だったかと思います。
プルデンシャル生命、ジブラルタ生命両社ともこのような販売方法は禁止していますが、◯◯さんご自身には今のところ不利益になるようなことはありません。

プルデンシャル生命とジブラルタ生命の「リタイアメント・インカム」とは?

 
7.)JAM共済
8.)JAM共済
私も20年ほど保険の業界に身を置いておりましたが正直、初めてこのような保険を知りました。
仕組み自体はごくごく普通に年金保険として積立ていくものです。25年間支払って60歳時の返戻率は120%ほどです。
 
 
【奥さま】
 
9.)プルデンシャル「ドル建終身保険」
1USD=123円計算で1,500万円の終身保障を380万円支払い既に払込を終了している契約ですね。
支払保険料に対して死亡保障は非常に良いと思います。61歳時の返戻率は128.9%になっています。
 
10.)日本生命「終身保険」
5,229,600円の終身保障をこちらも払込は終了されているようですが払込金額がわからないようですね。
この死亡保障額から推測すると200万円か250万円の一時払かもしれません。61歳時には約285万円の解約返戻金があります。
 
11.)住友生命「終身保険」
こちらは1,600万円の終身保障を約413万円支払い、払込終了されています。
61歳時には約285万円の解約返戻金があり、返戻率は132.2%です。
 
12.)AIG富士「がん保険」
ご主人と同様の保険ですね。がん保険としては非常に良い商品です。
 
13.)プルデンシャル「リタイアメント・インカム(RI)」
こちらは196万円を支払い、払込が終了されている契約ですね。
55歳時に満期を迎え、満期金約290万円、返戻率は148.2%です。
 
14.)プルデンシャル「リタイアメント・インカム(RI)」
頂いたExcelの払込期間から逆算すると、2013年に加入されて6年で払込を終了するよう(払済と言います)にされたのではないでしょうか?
その後、満期60歳までねかせ返戻率が128.8%。さらに年金で受取ると150%くらいになるような試算だったかと思います。
 
15.)プルデンシャル「リタイアメント・インカム(RI)」
上記同様ですがごちらは8年で払込を終了するよう(払済と言います)にされているようです。
こちらは満期65歳までねかせ返戻率が139.6%になっています。
 
16.)大同生命「個人年金」
こちらは仕組み自体はごくごく普通に年金保険として積立ていくものです。
恐らく25年間支払って60歳時の返戻率は107%ほどです。これまでのものの中では非常に利回りの悪い商品です。
 
 証券分析

 

◯アドバイス

まず、全体としてここ数年で販売している保険会社の予定利率は史上最低のものになっています。こうした低金利の時に終身保険や学資保険、個人年金といった貯蓄性のある商品を長期契約をするのは得策ではありません。契約期間にもよりますが、保険契約の多くは15年~30年はありますから、その期間を超低金利の利率で縛られた上に、途中で見直そうと思っても支払中のほとんどの期間で元本割れです。

更に日本は現在、円安&インフレ(物価が上がってお金の価値が下がること)方向へシフトしようとしていますから、このような状況では金利のつかない日本円で持っておくだけで、資産が目減りしていることになります。仮に日本が目標としているインフレ率を2%だとすると、20年後に約30%、30年後には45%以上、増えていなければ実質、元本割れです。

ご加入中の保険で言えば

6.)9.)10.)11.)13.)14.)15.)が20年くらいでちょうど30%程度殖えていますね。

*インフレ対応していなければ、あなたの保険は吹き飛びます

 

次に、ご主人と奥さまの個別のアドバイスですが、それぞれの必要保障額をザックリで構いませんので計算をして頂きたいと思います。

そちらの金額によって提案はまったく変わってきますが、今頂いている情報の中でアドバイスと提案をさせて頂きます。

ご主人の死亡保障額については約5,000万円から逓減するような形となっていて一般的な金額ではないかと思います。

預貯金が1,800万円あり、会社員とのことですから万が一のことがあれば遺族厚生年金の給付もありますので、この保障額自体は特別に多くも少なくもないと感じます。

 

がん保険は重複していると思いますのでAIG富士のがん保険だけでよろしいのではないでしょうか。

 

老後の貯蓄としてはプルデンシャルの「リタイアメント・インカム」は、最低限の利回りはあると思いますが、インフレには対応していませんので、特別良くも悪くもないといったところです。

JAM共済に関してはお辞めになって、この分をもっと殖やせる「海外積立年金」にまわせれた方が良いと思います。

 

奥さまに関しては死亡保障額が多いですね。(9.10.11.)

上記に記載しましたが、死亡保障の考え方は奥様に万が一があった場合にご主人が金銭的にどれくらいお困りになるか?ということですから、現在専業主婦でいらっしゃることを考えれば3,500万円を超える死亡保障額は一般的には世帯主の方の死亡保障額に相当しますので大き過ぎると言えます。

ただし、既に支払は終了し20~30年後の返戻率自体はそれほど悪いものではありませんから、この保険をどうするかは私も悩むところです。

 

◯ご提案例

保険(保障)は保険(保障)

運用(積立)は運用(積立)として考えます。

 

ご主人

1.)解約または払済→収入保障保険で必要保障額をカバー

2.)解約または払済→収入保障保険で必要保障額カバー

3.)解約→収入保障保険で必要保障額カバー

4.)解約

5.)継続(4の解約分が必要であればこちらで一本化)

6.)解約または継続→解約の場合はその分を「海外積立年金」

7.)解約→海外積立年金

8.)解約→海外積立年金

 

*保険の見直しはいろいろあります「解約」「減額」「払済」「延長定期」「コンバージョン」

終身保険とアリコの収入保障保険を止めてチューリッヒ生命やマニュライフ生命の収入保障保険で死亡保障をカバーします。

現在のご主人の年齢で5,000万円から低減していくような収入保障保険で、お子さんがお生まれになることを考慮し保険期間を70歳(24年間)まで延長してに加入すると、現在の年払保険料約40万円が11万円程度にまで圧縮できます。

この圧縮できた30万円分とJAM共済の年間44万円を合わせた74万円を金利の付く「海外積立年金」で殖やしていけば良いでしょう。

月600USDを毎月積立てると、それだけで毎年4%の金利が必ずもらえます。

仮にこれを25年間、弊社の推奨ポートフォリオの年率8%で運用すれば、積立金額18万USDが約59万USD(328%)まで殖やすことができます。

 

奥さま

9.)解約または継続→解約の場合は解約返戻金を運用

10.)解約または継続→解約の場合は解約返戻金を運用

11.)解約または継続→解約の場合は解約返戻金を運用

12.)継続

13.)継続

14.)解約または継続→解約の場合は解約返戻金を運用

15.)解約または継続→解約の場合は解約返戻金を運用

16.)解約→海外積立年金

解約した場合の解約返戻金や、現在の預貯金1,800万円をちゃんと金利の付くものに預け運用されることをオススメします。

リスクをそれほど取らなくても3%/年や8%/年というものはあります。

「海外積立年金」やこれらの運用はすべて、ご自身の老後資金としてもお使いになることができますし、お子さんの学資資金に充てることも可能です。

**********************************

 

Point

加入中の保険はどこかのタイミングで見直すことが大切です。特に「言われるがまま」「ススメられるがまま」に加入している方はなおさらです。

皆さんもぜひ、まずは無料相談からご相談下さい。

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    • プロフィール

      保険アドバイザー 野村 元輝
      <経歴>
      神奈川大学経済学部卒業
      大手宝飾品専門店に勤務後、生損保代理店で11年半勤務。
      その傍らで、より顧客志向に立ったアドバイスがしたいと思い、2011年10月より海外投資のアドバイスを開始。
      その後、弊社保険アドバイザー(国内外の保険相談)として2017年12月より勤務。

      <趣味>
      ゴルフ(少々)、海外視察、草野球

      <出身地>
      神奈川県茅ヶ崎市

      <自己紹介>
      大学卒業後、東証一部上場の宝飾品会社にて販売営業に従事。

      2006年6月に、とあるファイナンシャルプランナーとの出会いから、より顧客利益につながる仕事がしたいという想いで、飛び込みで生命保険の代理店に志願して転職。独立系乗合保険代理店にて、生命保険のライフプランナーとして11年半勤務しました。

      並行して、2011年10月より海外投資のアドバイスを開始。弊社河合とは、同業者の紹介で知り合うことに。

      国内海外問わずいいものはいい!悪いものは悪い!という投資スタンスよりクライアント志向に立った活動方針に共感しこれまでのキャリアを活かし、弊社保険アドバイザーとして2017年12月よりK2 Holdingsに参画しました。

      国内外の保険や投資など幅広いアドバイスを得意とし、日々顧客利益のために活動中。

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