メットライフ生命の「米ドル建IS終身保険(低解約返戻金型)ドルスマート」〜30歳男性ランキング1位
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最終更新日:2019/11/15
保険商品(死亡)
2016年11月現在で、30歳男性が返戻率(年金総額÷総支払保険料)の高くなる米ドル建終身保険ランキング1位・メットライフ生命の「米ドル建IS終身保険(低解約返戻金型)」について今日はお話したいと思います。この商品は2016年9月から販売開始され、10月からは銀行窓口でも販売されています。
IS終身保険(Interest Sensitive)とは、固定利率とは異なり積立利率が変動するタイプの終身保険です。
米ドル建の終身保険はメットライフ生命の他にソニー生命、ジブラルタ生命、マスミューチュアル生命、プルデンシャル生命などで取扱が有ります。
30歳男性で、保険金額300,000ドル(3,000万円)、保険料払込期間60歳とした場合、月払保険料395.1ドル(39,510円)で60歳時の返戻率(解約返戻金額÷総支払保険料)123.4%となります。*1ドル100円換算
それまであった同社の「米ドル建IS終身保険」を払込期間中の解約返戻金を低く抑え、保険料を安くした低解約返戻金型商品です。恐らく、ジブラルタ生命から販売されて同じタイプの保険に対抗したものだと思います。
*ジブラルタ生命の「米ドル建終身保険(低解約返戻金型)」〜30歳男性ランキング1位
保険の仕組み自体は円建ての低解約返戻金型終身保険と同じで、基本的にはこれが単純に米ドル建てになっているだけです。運用は米ドル建の公債券を中心にしてます。日本の円建終身保険の予定利率が各社1.0〜1.5%程度ですから、それに比べると米ドル建終身保険の方が予定利率は高くなっています。
この米ドル建IS終身保険の特徴は予定利率3.0%を最低保証し、運用成果によってはこの積立利率を上回ります。この利率は毎月見直されていて、契約から10年間は加入時の利率が最低保証され、10年後に利率の見直しが行われます。固定利率の商品に比べるとインフレに対応した商品設計になっています。
基本プランと低解約返戻金プランの違い
商品イメージ
契約について
為替手数料
実はメットライフはこれがヒドイ
保険料は米ドル建ですが、円で支払うことも可能(ほぼすべての契約者がそうだと思いますが)で、その場合は米ドルの保険料をその時の為替レートで円に換算して支払います。保険料を円で支払う場合、初回の保険料振込は1USDにつきTTM+50銭、以降の保険料は1USDにつきTTM+1円も手数料を取られます。ランキング2位のジブラルタ生命の場合、2回目以降もTTM+50銭のままです。
また、死亡保険金や解約返戻金については米ドル、円のどちらでも受取ることが可能で、円受取りの為替手数料もメットライフの場合1USDにつきTTMー50銭ですが、ジブラルタ生命ではTTMー1銭。つまり、設計書上の返戻率ではメットライフ生命1位、ジブラルタ生命2位となりましたが、為替手数料を加味すると必ずしもメットライフ生命の方が良いとは言えないわけです。
トリッキーというか、セコイというか。。。
いずれにしても外貨建の保険を円で支払う場合、月払いであれば毎月の保険料は為替レートで違ってきます。円高になれば保険料は安くなりますし、円安になれば保険料は高くなります。
通常はこの毎月の保険料が”高くなる”、”安くなる”ことを、契約の際はあれやこれやといろいろ考えるのですが、円安になって支払う保険料が高くなったということは死亡保険金も解約返戻金も円換算すれば高くなっています。逆に円高で支払保険料が安くなれば、死亡保険金と解約返戻金も少なくなっているわけですから、毎月の支払保険料のことだけではなくトータルで考える必要があります。
米ドル建の保険の必要性とは何か?
現在日本で販売されている最も利率の良い米ドル建終身保険で、30年かけてわずか23%しかプラスになりません。それでも日本円のものに比べれば良いのですが、米ドルである必要性は単純に円建商品よりも利率が良いからだけではありません。それは通貨の分散です。そして、このような外貨建の商品に必ずついてまわるのは「為替リスク」ですね。
これまで、何回かこのブログでも円だけで資産を持っていることのリスクについてはお話しましたので、
*それでも”円”だけを持ち続けますか?【外貨を持ったほうが良い理由】①
皆さんにはご理解頂けているかと思いますが、私の保険マンとしての経験で言うと
円が1ドル=70円の頃は
ーもっと円高になるかもしれないから、ちょっと…
円が1ドル=120円の頃は
ーこんなに円安になってしまうと、ちょっと…
こんな方が多かったです。
ーじゃ、いつなら良いの?
と、ツッコミたくなりました(しないですけどね)
結局いつまでたっても資産はすべて「円建て」
円が高くなるのか?安くなるのか?そんなことは誰にもわかりません。わかっていたら大金持ちですね。しかし、日本の財政状況”台所事情”が良いか悪いかは皆さんご存知のはず。要は分散です、通貨の分散。
*「分散投資」と「ポートフォリオ」
米ドルで資産の一部を保有することの重要性はわかったけれど、とはいっても運用利回りが良いに決まっています。それには海外生命保険です。同じ米ドル建でありながら、仕組みの多様性やパフォーマンスがまったく違います。ぜひ入門書を参考にして下さい。
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