金融庁がヒアリング、、、それでも続く「全損保険」競争@NN生命からも11月2日販売開始
皆さんこんにちは「保険アドバイザー 和田」です。
今日は『金融庁がヒアリング、、、それでも続く「全損保険」競争@NN生命からも11月2日販売開始』についてお話したいと思います。
このブログでも何度かお話している法人向けの全額損金の保険。各社の競争がまだまだ続いています。
最近流行りの全額損金保険は「災害保障系定期保険」で、ここ数年で生命保険各社から新販売され、販売開始順に
・日本生命「傷害保障重点期間設定型長期定期保険(プラチナフェニックス)」
・東京海上日動あんしん生命 「災害保障期間付定期保険」
・アクサ生命「フォローアップライフ」
・朝日生命「グランドステージ」
・ネオファースト生命「ネオdeきぎょう」
*”単純返戻率95%!!”驚愕の全損保険「ネオdeきぎょう」3月12日(本日)販売開始
・三井住友あいおい生命「オーナーズロード」(7月2日販売開始)
・マニュライフ生命「災害保障重点期間付定期保険」
*”最強全損保険!?” マニュライフ生命の「災害保障重点期間付定期保険」2018年8月2日発売開始
です。
特に、ネオファースト生命の「ネオdeきぎょう」が販売された際は、あまりにも高い返戻率のため、”そのうち当局から規制されるのでは?”とブログで書いたところ、案の定、金融庁が生保各社にヒアリングを開始する運びとなりました。
*予言的中!全額損金の節税保険に”金融庁が「待った」”
そして、10月上旬に金融庁はこの類の保険を販売している全社に対して
数理計算の開示
までツッコんで調査しています。何が問題か?何を調べているのか?
付加保険料*の適正
についてです。
*付加保険料
保険料は純保険料と付加保険料で決定され、純保険料は「予定利率」「予定死亡率」を元に、付加保険料は「予定事業費率」を元に計算されていますが、この「予定事業費率」の差が各保険会社によって大きく異なり、各社で保険料に差が生じます。
*なぜ保険会社によって保険料が違うの?「予定利率」「予定死亡率」「予定事業費率」
そんな中にも関わらず、10月2日にこの商品のパイオニアであるニッセイは返戻率を上げるリニューアルをしました。販売当初はものすごい勢いで契約件数を増やしていたのですが、その後各社からニッセイよりも高い返戻率で販売を開始し、すっかりこの手の商品では商品力が弱まり、4,5番手(またはそれ以下)の位置にまで順位を落としていたのですが、ピーク時の返戻率で概ね3〜5%程度上げてのリニューアルです。
・ニッセイが
・このタイミングで
・新たな料率でリリース
とうことは、どうやらこれらの全損商品
ニッセイ・スタンダード
に収まるような気がしていました。
現在、日本には生命保険会社は41社ありますが、なんだかんだ言ってもニッセイがあらゆる面で、政財界への”チカラ”を一番持っています(まさに”生きるチカラ”w)。これ、業界の中では当たり前に知っていることで、2016年の業法改正の際も、日本生命から当局への圧力が相当にあったと言われています。
*「2016年保険業界」大きな変更点【比較推奨販売】とは?
*”ご乱心”日本生命「ライフプラザパートナーズ(ほけんの窓口グループ)」をお買上げ
金融庁が同様の商品に関して、生保各社へのヒアリングをしていたあのタイミングで、ニッセイが商品力を”多少”上げてリリースしたということは、
『全損商品はまだ当分のあいだ規制がかからないかも』
と、以前のブログで書きましたが
ニッセイと同じような数理計算(付加保険料)の全損商品なら”売ってよし”
になるんじゃないかと。。。
*「節税保険」バトル白熱、金融庁が保険業界を攻めあぐねる理由@週刊ダイヤモンド(2018.10.26)
ところが、今回のNN生命の同商品は”ニッセイ・スタンダード”とはかなり乖離のある保険料でリリースです。
10年ピークの単純返戻率はおおよそ以下の通りです。(保険金額1億円)
【男性】30歳〜75歳:85〜87%
【女性】30歳〜75歳:86〜87%
あれ?
NN生命同様に11月2日販売予定のオリックス生命は販売延期してるのに何故?
*オリックス生命の「全損保険」販売延期・・・なぜ!?
と、思ったのですが
オリックス生命の「販売延期」には、表向きは”付加保険料の適正化”としているようですが、実はウラにかなり”キナ臭い話”があるようです。
おそらく「延期」ではなく「中止」になるはずです。これはまた今度”ネタバラシ”したいと思います。
1月にはソニー生命からも同類の全損保険の販売が予定されています。
いずれにしましてもここ数年、利益対策を検討している中小企業が増えていることを考えると、この手の商品がどんどん良くなり、商品供給が続いてくれることは、それだけ選択肢が多く残るわけですから、経営者にとっても朗報と言えるでしょう。今回のNN生命のこの保険は全損商品を検討の方は必ずテーブルに乗せておくべきだと思います。
また、海外の全損商品では、日本の損金商品よりもさらにメリットの大きいスキームを組むことが出来ますので、こちらを参考にして下さい。
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