自分たちで保険会社を作る「キャプティブ」とは?
皆さんこんにちは「保険アドバイザー 和田」です。
今日は「キャプティブ」についてお話したいと思います。
恐らくほとんどの皆さんが「キャプティブ」と聞いて?だと思います。
まだ、日本ではあまり馴染みがありませんからね。
正確には「キャプティブ保険会社」と言って「親会社が所有する専属の保険子会社」のことで、一般の損害保険会社のように不特定多数の顧客を対象にするのではなく、保険業を営んでいない特定の企業(あるいは企業グループ)に属し、その企業のリスクのみを専門に引受ける保険会社のことです。
会社といってもバミューダ、シンガポール、ケイマンなどといったオフショアの地域やハワイ、ミクロネシアなどの地域にペーパーカンパニーを作り、自社グループの保険を引き受けた元受保険会社から再保険に出してもらい、そこからまた一般の保険会社などに再々保険に出して、自社グループが支払う莫大な保険料をこのキャプティブ経由により自社に還流させるシステムとして活用します。仕組みは非常に複雑で自社契約を引き受けている元受保険会社の協力が必要不可欠です。日本では国内にキャプティブ法が無いため国内に設立はできません。
ん〜おわかり頂けましたか?
もっとザックリ、簡単に言うと”大企業”は、自らが保険会社の業を営まなくとも(そもそも簡単に銀行や保険会社は作れませんし)保険会社の協力の下、自分たちが保険会社のような役割の会社を持てれば、保険代理店に支払う手数料が圧縮できたり、有名なタレントさんを使ってCMを作る必要もなければ、パンフレット類にお金を掛ける必要はありませんよね。また、加入者が自社のグループ=不特定多数ではないのでリスク算定もしやすいため、余計なリスク保険料も節約できます。保険会社としてみても、大きな企業しか相手にしないので、ビジネススケールとしてはそれなりに大きなものとなるので、決して悪い話ではないわけです。
そのため、欧米では今や当たり前の仕組みとなっていて、フォーチュン・トップ500社の約80%以上がキャプティブ保険会社を設立しているなど、その総数は米国だけでも2,000社以上、全世界では約6,200社以上に達していますが、最近は日本でも大手電機・医薬メーカー、総合商社、海運会社等100社以上の大手企業がこのキャプティブを持っています。
これに似たようなもので、「自家保険」というものがありますが、これはあくまで保険をかけずに自社でその分の保険料を積み立てているだけで、充分な積立金が貯まる前に事故が発生すれば、その仕組自体も崩壊しますし、最悪の場合は倒産もあり得ます。
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