米国の生命保険「すごい!」
皆さんこんにちは「保険アドバイザー和田」です。
突然ですが…私が皆さんに、このブログを通していろいろな情報を配信しております大きな理由のひとつは「本当の意味で公平中立」な立場で生命保険という商品を知って頂ければと思っているからです。
20年前に私は米国大手保険会社の保険マンとしてスタートしましたが、一社専属の販売方法に疑念を持ち始めたのをきっかけにその後、複数の保険会社の商品を取扱ってきました。しかし、結局は日本の中にある「どれも似たような保険」の中から比較しているだけだというものです。そもそも、日本の生命保険は恐らく”世界一高い”と思います。
そして、多くの民族、多くの保険会社のある米国においては、非常に多くの保険商品が存在し、その多様性に対応しています。本当の意味で顧客へのカスタマイズが行われています。これまで中身についてはあまり触れてきませんでしたが、今日は米国の生命保険を少しだけ解説したいと思います。
―なぜあまり触れてこなかったか?
少し複雑だからです。最初にレクチャーを受けた時は正直、私でも少し複雑に感じました。日本の似たような保険商品しか知らなかったからですね。20年携わらせて頂いた私が少し複雑に感じたくらいですので、皆さんに文章だけでお伝えするのは難しいのかなぁと思っていましたが、これまで保険の基礎など、ここでこのブログを読んで頂いた方々でしたら、大丈夫ですよね?
今日は米国の生命保険のプラン一例を誰でもご理解頂けるように簡単に解説したいと思います。日本の生命保険ではあり得ないことができてしまいます(笑)
このプランは既に多額の保険金の契約を結んでいて、保険金と老後資金、両方で使い勝手の良いものが欲しいというニーズを持っている方のご契約です。
まず、比較しやすいように日本の生命保険で条件の良い終身保険「マニュライフ生命こだわり終身」の参考プランです。
契約者:45歳 男性(非喫煙)
年払保険料:10,933,638円
払込期間:10年
総支払保険料:10,933,638×10=109,336,380円
死亡保険金額:1億5,000万円
13年目・58歳時:解約返戻金額110,025,000円(100.6%)
20年目・65歳時:解約返戻金額118,350,000円(108.2%)
となります。
次に米国の生命保険(*換算レートは1USD=120JPYで計算します)
契約者:45歳 男性
年払保険料:100,000USD(1,200万円)
払込期間:10年
総支払保険料:100,000×10=1,000,000USD(1億2,000万円)
さて、ここからです。
この保険の場合、日本の生命保険と違い死亡保険金額が各種状況で変わっていきます。
契約1年目から9年目は2,500,000USD(3億円)既に日本の生命保険の2倍の保険金額です。
更に10年目からはすこしづつ増えていきます。
そして、ここからが実に”面白い仕組み”です。
65歳から毎年100,000USDを10年間引き出していきます。
そうです、10年かけて毎年支払っていた保険料を10年かけて引き出していきます。
その間も死亡保障はあります。65歳時で2,771,169USD(3億3,000万円)から年々保障額は小さくなり75歳時には1,702,667USD(2億円)
そして、75歳以降はまた死亡保険金額は増えていきます。
この方は既に多額の死亡保険契約を結んでいるため、死亡保障はいらないので、解約してキャッシュを手にしたい場合は解約返戻金があります。仮に75歳時に解約した場合の解約返戻金は1,171,002USD(1億4,000万円)です。
日本の生命保険ではあり得ないような仕組みなのでちょっと難しいですか?おわかり頂けましたでしょうか?
簡単にまとめますね。
45歳のこの方は毎年1,200万円の保険料を10年間支払います。その間の死亡保険金額は3億円。
保険料支払い終了の55歳から65歳までは何もしませんが、死亡保険金額がすこしずつですが増えていきます。
そして、65歳から毎年1,200万円を10年間受取ります。つまり自分の支払った分の保険料が戻ってきたことになりますね。
(その間に亡くなった場合でも3億円~2億円の保険金が支払われます)
75歳以降、そのままにしておけば死亡保険金額が2億円からまた少しずつ増えていきますし、75歳時にもし解約すれば1億4,000万円のキャッシュを手にできます。
つまり「払った保険料が”タダ”になり、更に1億4,000万円以上を手にできる」わけです。
この手法は日本の生命保険を利用しても似たようなことができます。
保険料を支払い終えた後に保険契約は解約せず、契約者貸付という形態をとります。簡単にいうと解約金返戻金を担保にお金を借りるということです。借りていますから金利はつきます。各社で多少違いますが3%~5%とかなり高めです。そして、貸付金と利息金が一定の範囲内であれば死亡時に死亡保険金と相殺して残りの保険金を遺族に支払うという方法です。しかし、金利がかなり高いので日本の生命保険ではこの仕組みはあまり現実的ではありません。
そもそも支払保険料に対しての保険金額が米国に比べれば少ないですし、運用利率や事業費に対するコストなどが違い過ぎます。
以上、ここでは簡単に米国の生命保険についてご説明しましたが、実はもっといろいろなことが出来ます。つまり、より顧客のニーズに合わせた商品設計が可能だということです。節税の考え方などまで掘り下げますと、良い意味でもっと複雑です。それはまた今度、近いうちにご紹介できればと思います。
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