相談事例:個人年金に入りたいのですが、保険会社が潰れるとどうなりますか?
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保険相談事例
皆さんこんにちは「保険アドバイザー和田」です。
今回は相談依頼の方の事例を紹介したいと思います。
【質問】
個人年金に関して詳しい方回答ください!
終身型個人年金ですが、景気が悪くなり保険会社が倒産したらどうなりますか?
バブル崩壊時に沢山生命保険の倒産が相次ぎましたね。
終身型個人年金に入りたいのですが、保険会社が潰れるとどうなりますか?
保険会社の終身プランが無くなり、他のプランとかに変えられるのですか?それとも保険会社が潰れても、契約通り終身年金を受け取れますか?
【回答】
これまでに日本の生命保険会社は8社倒産(正確には破たんと言います)していますが、破たん処理は2種類のケースがあります。ひとつは生命保険契約者保護機構による破たん処理と、もうひとつは更生特例法の適用によるものです。
難しい説明はここでは省略し、ザックリ簡単に説明すると、生命保険契約者保護機構による破たん処理というのは保険会社の経営が苦しくなり、金融庁の業務停止命令によって破たんした場合に「生命保険契約者保護機構」という組織がセーフティネットとなって契約者を保護する仕組みです。
この保護機構には国内で営業しているすべての生命保険会社が加入していて、これによって補償されるのは、その時点の責任準備金(おおよそ解約返戻金相当額)の90%までなので、契約時の保険金や年金額は最大10%削減される可能性があります。
*日本では8社の生命保険会社が破綻「責任準備金」と「生命保険契約者保護機構」とは?
一方、更生特例法は保険会社が資金繰りに行き詰まった時に自主的にギブアップする制度です。自ら裁判所へ申請し、受理されれば破たん処理へと移るため更生特例法の適用の場合は保護機構ではなく、裁判所が業務を引き継ぐ会社を探し、更生手続きをします。千代田生命、協栄生命、東京生命、大和生命がこれに当たりました。
更生特例法は、金融庁の業務停止命令を受ける前に自らがギブアップするため、債務悪化が大きくならないうちに再建が可能です。実際、東京生命の破たんの際は削減されることなく次の保険会社に契約が引き継がれました。 なお、更生特例法適用の場合でも、破たんした保険会社は生命保険契約者保護機構に加入しているため、責任準備金のカットが10%を超えることはありません。
ただし、責任準備金が削減される以外にも、破たんした保険会社から契約を引き継いだ次の保険会社が、利回り(正確には予定利率と言います)を引き下げた場合は保険金減額の適用があります。これは生命保険契約者保護機構による破たん処理と更生特例法の、どちらが適用されても同様で、この二重の削減により、契約した保険金額は保険種類と加入時期によって10%以上に”大幅に”減る可能性があります。
大和生命の場合、会社特例法の適用を受けましたが、契約者が加入していた保険のうち、最大で約75%の削減となり、加入者が多かった養老保険では最大で約40%の削減となりました。削減の多い種類は、個人年金や養老保険、学資保険といった貯蓄型の保険で、特に予定利率の高い1990年前半までに加入した保険は大きく削減されることとなります。
倒産におけるリスクもありますが、それらに加え、今販売している保険会社の予定利率は史上最低のもので、こうした低金利の時に長期の貯蓄性商品の契約をするのは得策ではありません。
日本は現在、円安&インフレ(物価が上がってお金の価値が下がること)方向へシフトしようとしていますから、このような状況で金利のつかない日本円で持っておくだけで、資産が目減りしていることになります。年金を受け取る頃には実質的に殖えていないどころか、減ってしまっている状態になります。仮にインフレ率を2%だとすると、20年後に約30%、30年後には45%以上、殖えていなければ実質、元本割れです。
*インフレ対応していなければ、あなたの保険は吹き飛びます
ですから、これからはインフレリスクに対応し、外貨を商品を含めて選ぶことが必要です。
海外の保険会社の個人年金の中には、15年後の返戻率140%を最低保証しながら、インフレにともなってそれ以上に受取ることができる商品もありますし、積立る金額に応じて、毎年1~5%の金利が必ずもらえるような商品もあります。万が一、保険会社が倒産した場合による処理の仕組みも、日本の保険会社と違う方法で保護されていて、より安心できるものとなっています。
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