「節税保険」の販売停止でザワつく一方、海外の保険にはなぜ「損金」という概念がないのか?
皆さんこんにちは「保険アドバイザー 和田」です。
今日は『「節税保険」の販売停止でザワつく一方、海外の保険にはなぜ「損金」という概念がないのか?』についてお話したいと思います。
ここのところ保険業界は「節税保険販売停止」でもっぱらザワついているわけですが、
*もはや”終戦記念日”!?「節税保険 販売停止」を受け各社の動き
*【緊急】てぇへんだ、てぇへんだ、販売停止だ!!『生保、「節税保険」販売停止 国税が課税見直し方針 』
海外の生命保険における法人契約では一般的に「損金」という概念がありません。
ですから、この「損金」についての税制メリット、もちろん出口がないとデメリットにもなるわけですが、この仕組に関しては日本独特のようで海外の保険会社やエージェント(代理店)の方々とお話していても時々「和田さん、なんでそんなこと聞くの?」と話が噛み合わないことがあります。
なぜなら、私の場合は日本の法人保険の税法の仕組みに照らし合わせて海外の保険でなにか面白いスキームが組めたりしないかなぁ、、、という思考回路だからです。
*流行ってはいるけど”出口”がないと効果なし『全損(節税)保険』の注意点
では、海外の生命保険では何故そもそも保険を経費「損金」にする概念がないのかという点ですが、その理由のひとつとして
『入口で経費にするということは出口で課税になるから』です。
ーーーどうゆうことか?
例えば日本の節税保険で支払った保険料「100」が全額経費だったとします。これがある時に解約して「100」で戻ってきました。
「100」払って「100」戻ってきただけのように見えますが、節税効果を考えれば実質返戻率では150%くらいの効果があることになります。
*「法人で加入する保険」保険を使った節税とは?
そして、全額損金だったわけですからこの解約返戻金「100」は全額雑収入になります。
ってことは、この会社がその時に利益が出ていれば、「100」を消す出口(経費)がないと丸々課税対象になります。
単なる繰り延べただけになっていますので、この「100」を消すために「退職金」や「設備投資」だったり、新たに損金の保険に加入したりするわけです。
いずれにしても、入口で経費にしたわけなので、出口では課税されるってことです。
*保険商品で税を繰延べることに意味があるのか?
ところが、海外の保険では支払った保険料「100」が、ある時に解約すると「200」や「300」またはそれ以上になるような商品が多く存在します。
もし、入口の「100」が経費化できてしまうと、この「200」や「300」に課税関係が生じてしまいます。
そこで、入口の「100」を日本の法人保険のような損金扱いにしないことで、出口の「200」や「300」に、引出す方法によって課税がほとんど生じないようになっています。
日本の保険とは違い、出口で大きくなるので、その大きくなった出口には課税がない方が得策だってことですね。
このように法人も個人も安易に「こんなに殖えます」ではなく、例えば法人なら入口での損金(税効果)、出口での課税関係、個人であれば入口での税控除、受取時の課税関係を含め『実質的にどちらがどれくらい本当に有利なのか』を私達はアドバイスします。
ですから、日本の保険が良いとか悪いとか、海外の保険が良いとか悪いとかいう陳腐な論理ではなく、このような税の仕組み・違いも鑑みながら、目的によって有利な方法を使いわけるのが最も効率の良い資産形成ができるわけです。
法人・個人問わず、わからないことがあればいつでもお気軽にご相談下さい(無料です)
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