「預金封鎖」と「デノミネーション」
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最終更新日:2019/03/05
裏話
2月16日のNHKのニュースでも「預金封鎖」に関する報道がありましたが、あまりよくご存知ない方もいらっしゃると思いますので少しお話したいと思います。
さて、突然ですが皆さんに質問です。
「あなたが銀行や郵便局に預貯金したお金は誰のものなのでしょう?」
自分のお金を貯金したのだから、自分のものだろ?
普通はそう考えますよね。確かに形式上はそうです。しかし、預貯金は自分の意思に関係なく勝手に銀行に運用されています。特に銀行は大量に日本国債を買っていますね。
ー誰のお金で?
皆さんの預貯金で
銀行は有無の言えない、日本政府の上客といったところです。そう考えると、銀行に預金してあるお金は誰のものかと言えば、”日本が財政破綻しない限り”は私たちのものであると言えます。
そう簡単に財政破綻するとは思いませんが、もし財政破綻すれば国債に大きく依存してきた銀行も年金も生命保険も、自動的に破綻することになるわけです。皆さんが預けている預金は紙くず同然か、無くなってしまうわけです。
少し前置きが長くなりましたが、「預金封鎖」の説明に入ってきます。
昭和21年2月16日、戦後の急激なインフレ対策として、政府はとんでもない発表をしました。
*5円以上の紙幣は、3月2日までしか使えません。
古い紙幣は新しい紙幣と交換して使いなさい。交換できるのは1人100円までです。
これが「デノミネーション」いわゆる”デノミ”です。
デノミというのは旧通貨を新通貨に”通貨単位を変更する”という意味で使われます。
そして…
*その他の紙幣はすべて預金しなさい。
預金からの引き出しは、月額世帯主300円、その他1人100円を限度とします。
これが「預金封鎖」です。
(で、NHKは2月16日に69年目の記念日だっただけかもしれませんが、唐突に預金封鎖を取り上げたようです)
そして政府はこの預金に対して最大90%の「財産税」を徴収しました。
これは言ってみれば、国民の預貯金を国が全て取り上げたのに等しい政策です。しかし、現実として日本という国はこのような政策を過去に行った”実績”があります。遠い遠い昔の話ではありません、わずか70年ほど前の出来事です。
ちなみに、このデノミは様々なレートで世界中で行われています。
1998年1月 ロシア 1,000ルーブル⇒新1ルーブル
2008年8月 ジンバブエ 100億ジンバブエドル⇒新1ジンバブエドル
2009年12月 北朝鮮 100ウォン⇒新1ウォン
2011年9月 イラク 1,000ディナール⇒新1ディナール
この預金封鎖をそう簡単に行うこともないとは思いますが、かつて日本はこのような政策を行ったことがあるという歴史については知っておいたほうが良いと思います。
預金封鎖やデノミを行うか行うかは誰にもわかりませんが、
「預金封鎖しない」こと「安心である」こと、これはまた別の問題
です。「預金封鎖するかしないかはわからないけれど、安心できない面が日本には多分にある」ということは、現在1000兆円を超える負債を抱えている日本の財政事情を考えれば皆さんも感じられていませんか?しかし、政府は自から不利になる知識や情報をわざわざ説明したりしません。
少し例えが違うかもしれませんが、4年前の東日本大震災の”福島”の出来事でも皆さん良くわかったのではないでしょうか?都合の悪い情報は徹底的に操作されました。その状況下でさえ、あの時、東京を始めとするコンビニはどうだったでしょう?ありとあらゆるものが買い占められ、棚から何も無くなりました。昭和48年のオイルショックの時も同じです。日本中でトイレットペーパーがなくなりました。恐るべき群集心理です。
そう考えると、もし
ー「預金封鎖が行われるかもしれない」
こんなことを世の中の多くの人が知ったらどうするでしょうか?
既に富裕層を中心に海外に資産を移動させているといわれています。多分、富裕層と言われる方々は世界中のネットワークを通じ”情報”を持っているのでしょう。しかしこれからは富裕層に限らず、すべての人々が対策を講じなければならない時だと思います。”何か”が起きた時に、このような情報を知っていたか知らなかったかで大きな差が出ます。お金の面では特にです。
既に日本は海外への資金送金に関して非常に厳しいルールを作り、日本で支店を置いていた外資系銀行は日本を撤退し、海外の銀行は日本人の口座開設のハードルを極端に上げ、挙句の果てには”マイナンバー”などという制度で皆さんの”財産把握”を国家の法のもと行おうとしています。何だかプンプン臭うのは気のせいでしょうか?
”ガラガラポン”
ー歴史は繰り返すー
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