健康状態に関係なく大きな損金作れます「オペレーティングリース」による節税
公開日:
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最終更新日:2018/04/04
法人保険
皆さんこんにちは「保険アドバイザー和田」です。
3月も近づき、節税を考える企業が多くなるこの時期。
今日は「オペレーティングリース」という節税スキームについて少しお話したいと思います。
概要
オペレーティングリースは、短い期間で多くの損金を計上することができ、リース期間満了時にはそれと同額かそれ以上の益金を得られるという「利益の繰延べスキーム」です。オペレーティングリースには、航空機・船舶・コンテナの3つのリースがあります。
仕組み図
①
匿名組合は、投資家(出資者)から出資を募ります。そして必要に応じて銀行などの金融機関から借入を行います。
②
匿名組合は集まった資金で航空機メーカーから旅客機を購入します。
③④
そしてこの旅客機は、航空会社等へリースされるのですが、航空機自体は匿名組合の所有なので匿名組合の資産を形成します。匿名組合は、航空会社よりリース料を得て収益とします。
⑤
リース満了時に旅客機を売却し、その収益を出資分に応じて投資家へ分配します。
特徴(節税)
オペレーティングリースでは、出資した初年度に60〜80%程度、2年目〜5年目に掛けて残りの金額を損金計上することができます。つまり、この短期間で出資金の100%を損金計上することができるということです。この損金は物件の減価償却による匿名組合の赤字(投資損失)として特別損金で計上します。そして、リース期間満了時に出資金の100%程度の益金が発生します。この益金はリースで得た収益と物件の売却益での合計です。
このように、短期間で大きな損金を計上することができるのがオペレーティングリースの魅力です。しかし、リース期間満了時には通常、出資金程度の益金が発生してしまいますから、「リース期間だけ利益を繰延べ」しているということになります。そのため、一度このスキームを導入した企業は常にこのスキームを繰返し続ける傾向にあります。単なる繰延べにならないためには、役員退職時期や繰越欠損金を用意しておくことなどの出口戦略が必要です。
取扱い機関
オペレーティングリーズを取扱うのは、大手リース会社はもちろん、銀行系リース会社や独立系など様々です。金額は商品によりますが、一口5000万円~で平均的に2口程度(約1億円)で出資する企業が多いようです。
実はこのスキーム、利益の出ている中小企業からの引合いが非常に多く、商品組成が間に合わないほどの人気です。私のお付合いのあるリース会社の担当者に聞いたところでは募集に対して100倍以上の申込みがることも多いとのことで、募集開始からわずか数分で”Sold out”なんてこともよくあるそうです。
生命保険を使った節税との大きな違い
生命保険の場合、特に大きな損金を作ろうと思うと保険金額が高額になり、その分、健康診断の条件が厳しくなるので、健康状態によっては加入できないものがほとんどですが、オペレーティングリースはそれが一切関係ありません。
また、生命保険での節税の場合は、数年に渡って保険料を支払う必要があります。しかし、オペレーティングリースは一括で資金を投入できますので、次年度以降のキャッシュを気にする必要はありません。つまり、毎年支払うタイプだと、次年度以降も利益が出るのか、キャッシュに余裕があるのかなどの不安が付きまといますが、オペレーティングリースではそのような心配がないということですね。
主なデメリット3つ
・円建商品がほぼない
航空機や船舶のリースのほとんどが外貨建て商品ですので、為替リスクが存在します。
・中途解約が困難
基本的に中途解約ができません。余裕資金の範囲で行う必要があります。
・元本保証はない
リース満了時に、約束された金額で必ず返還されるという保証はありませんが、航空機や大型の船舶は、市場においてある一定の需要と供給のバランスがあり、匿名組合へ融資を行う銀行側でも、それ相当の審査を経ていますから、それほど大きなリスクとなるわけではなさそうです。
Point
以前もこのブログご紹介したような、法人の決算対策には損金の保険による節税スキームはもちろん、利益が出ていながらキャッシュがショートしていたり、留保したい企業向けの「保険料ローン」など様々なスキームがあります。
*全額損金の保険はまだまだあります(経営者向け)
*保険料ローン(Pローン)とは?@法人の保険活用
また、役員の会社への仮払金を一括で精算したいような企業など、海外の保険、日本の保険、また今回のようなオペレーションリースなどで、各企業に応じたスキームを弊社ではご提案致しますので、まずはお気軽にご相談下さい。
*役員仮払金(貸付金)精算プラン
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