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証券分析事例:学生時代からの夢だった「将来は海外移住」を目標にしている方の見直し

公開日: : 最終更新日:2016/06/07 証券分析事例

皆さんこんにちは「保険アドバイザー和田」です。

今回は証券分析事例を紹介したいと思います。

(*ご本人からは個人を特定できないことを前提に、ご了承の上紹介させて頂いています)

 

では簡単にこの方のプロフィールです。

【48歳 男性 会社役員】

ご本人:48歳
奥さま:41歳

年収:650万円
預金:10,000万円

加入中の保険:
1.)ソニー生命・変額終身保険
2.)ソニー生命・養老保険
3.)4.)明示安田生命・一時払特別終身保険「エブリバディ」
5.)かんぽ生命・特別終身保険「新ながいきくん」
6.)ソニー生命・総合医療保険(120型)
7.)東京海上日動あんしん生命・医療保険(60日型)「メディカルキットR」
8.)フコク生命・個人年金保険

 

~今回の相談にあたり~

国による年金がどうなるかわからない世代です。国は税収の為に消費増税後は所得税・住民税の値上げ、社会保険料や医療費の値上げ、相続税増税、財産税などの新設を目論んでくると思います。

医療保険は保険ですが、年金保険は投資と考えるならば、より良い投資先を考えなければなりません。

ソニー生命は10年ほど前、保険会社破たんが懸念されていたころ、自分でソルベンシーマージン率を調べて、店舗に出向いて契約したものですが、今の時代に合っているかは疑問です。

それ以外は、定期などの満期により提案されて(付き合いとか)入った保険です。特に思い入れはありません。

会社経営者の身ですの、実現できるかは未定ですが、子供もいませんので、将来は学生時代からの夢だった、海外移住をしたいと思っています。

 

~私からの回答~

ソニー生命の破綻懸念、よくご存知ですね。確かにそんな噂が当時ありましたが、最近はあまりそのような噂は聞いていません。

ソルベンシーマージン比率は保険会社の安全度を知る上で大切な指標ですが、そもそも日本の国としての安全度を考えれば日本以外の国への分散も必要な時代です。

*保険会社の健全性の目安のひとつ「ソルベンシーマージン比率」とは?

それ以外は、定期などの満期により提案されて(付き合いとか)入った保険です。特に思い入れはありません。

これを機にお付き合いで保険加入するのはやめましょう。分析結果をご覧頂ければわかりますが、このままいけば、総額で約4,000万円近い保険料を支払うことになります。

会社経営者の身ですの、実現できるかは未定ですが、子供もいませんので、将来は学生時代からの夢だった、海外移住をしたいと思っています。

◯◯さんの夢の実現には、海外に外貨で、特に世界の基軸通貨である米ドルで資産をお持ちになり運用していくのが良い方法です。そもそも日本とは比べ物にならない金利で運用できますので、殖やしていくことができます。

 

では、分析結果です。

**********************************

証券分析

◯表全体の見方として
死亡保障・医療保障・老後(年金)をそれぞれ加入年から順に上から並べています。
青の数字は少しご説明のいる部分です。下記で説明をしていますので参照下さい。
 
 
◯証券分析
1.)ソニー生命・変額終身保険
予定利率3.5%の変額終身保険で、死亡保障額は500万円です(災害傷害除く)。当時、保険料の一番安い終身保険だと思います。
2002年35歳で加入し、35年後の70歳まで、6,747円を毎月支払います。世界株式50%、世界コア株式50%でポートフォリオを組まれていて、仮に運用が4.5%だった場合に、70歳の時に解約すると一括受取で3,037,000円の解約返戻金となり、返戻率は107.2%になります。
2.)ソニー生命・養老保険
2009年42歳加入・2029年62歳満期の養老保険で、保障額は1,000万円です(災害傷害除く)。月払保険料40,890円で20年間の保険料支払総額は9,813,600円。20年後に1,000万円の満期金が受取れます。この時の返戻率は101.9%です。
 
3.)4.)明示安田生命・一時払特別終身保険「エブリバディ」
一括で500万円を支払う終身保険で、2011年44歳加入から10年間、2021年54歳までの死亡保障は500万円(災害傷害除く)。以降は7,645,000円の終身保険になります。解約返戻金は3〜9年目は支払額と同額の500万円(100%)で、10年目が550万円(110%)、15年目が578万円(115.6%)と推移していきます。
 
5.)かんぽ生命・特別終身保険「新ながいきくん」
2014年47歳加入の終身保険で、死亡保障額は800万円です。13年後の60歳まで、63,789円を毎月支払い、13年後に生存していると160万円の生存保険金が受取れます。以降5年毎に160万円が3回(計4回)生存していれば受取ることができ、亡くなった場合は800万円から、それまで受取った生存保険金が差引かれます。
 
6.)ソニー生命・総合医療保険(120型)
2009年42歳加入・2032年65歳まで9,160円を支払う、解約返戻金のない終身医療保険で、一入院の限度日数は120日、通算1,000日となります。
保険料支払総額は2,528,160円です。
 
7.)東京海上日動あんしん生命・医療保険(60日型)「メディカルキットR」
2015年48歳加入の終身医療保険で、2037年70歳まで総額2,803,680円を支払いますが、70歳の時に給付金などで使わなかった分の保険料が、いったんすべて戻ってきます。70歳以降は、これまでと同額の保険料10,620円を毎月支払っていけば保障は継続されます。
8.)フコク生命・個人年金保険
2011年44歳加入の一時払個人年金保険です。一括で100万円を支払い、10年後の2022年54歳から213,830円の年金を5回、計1,069,150円受取ります。この場合の返戻率は106.9%です。
 
 
◯アドバイス&ご提案例
まず、生命保険加入にあたって一般的な考え方ですが、生命保険の死亡保障というのは、万が一があった場合「誰が、金銭的にどれくらいリスクがあるか?」平たく言えば「誰がどれだけ金銭的に困るのか?」で、加入するべきものです。◯◯さんに万が一があった場合に「どなたが」「どれくらい」金銭的にお困りになるか?ということですね。現在、奥様に収入があるかないか?または奥様ご自身で資産があるかないか?などでも大きく違いますが、◯◯さんご自身の資産が1億あり、お子さんもいらっしゃらないということなどを考えれば、死亡保障が必要であるかどうか疑問ですがいかがでしょうか?ブログに詳しく書いていますのでこちらを参考にして、必要保障額をザックリで構わいませんので計算してみて下さい。

*生命保険が不必要な人

 
必要保障額の考え方はこちらを参考にして下さい。

*「万が一の必要保障額」ってどれくらい?

 
その上で、死亡保障が必要な際は「死亡保障(保険)は死亡保障(保険)」「貯蓄(運用)は貯蓄(運用)」で用意し、死亡保障は割安な「収入保障保険」などに加入することをオススメします。
 
1.)ソニー生命・変額終身保険 → 継続 or 払済
保険(保障)としてみれば、お若い時に加入されているので、500万円の死亡保障に対して保険料も安いですからそのままでも良いのではないかと思いますが、これを貯蓄として考えているのであれば「払済」「解約」にして、この分の保険料を積立・運用に回されたほうが良いと思います。払済または解約した分の死亡保障が必要でしたら「収入保障保険」などで用意しましょう。解約の場合、解約返戻金は金利の付くもので運用されることをオススメします。
 
2.)ソニー生命・養老保険 → 解約 or 払済
20年かけて101.9%の返戻率の養老保険です。非常に返戻率の悪い保険で、これも貯蓄としてもお考えでしたら良い保険とは言えませんので「払済」か「解約」されることをオススメします。現在、契約から約7年になりますので、7年目の数字で見てみますと、これまでの支払額は40,890✕12✕7=3,434,760円。7年目の解約返戻金は2,998,000円で返戻率87.3%、元本割れです。一方、7年目の払済保険金額は3,693,000円ですから、13年後には満期金も同額となり、3,693,000÷3,434,760=107.5%になって満期を迎えられると思います。ただし、この場合でも20年掛けて107.5%の返戻率ですから依然として良くはありません。具体的な数字などソニー生命に確認してみて下さい。
解約の場合、解約返戻金は金利の付くもので運用されることをオススメします。
 
3.)4.)明示安田生命・一時払特別終身保険「エブリバディ」→ 解約
これも貯蓄としてお考えでしたらあまりオススメできません。
現在、加入から約5年が経過していますので、解約した場合の解約返戻金は支払額と同額の500万円です。
更に10年後(加入から15年)には解約返戻金は578万円(115.6%)となりますが、海外では金利3%/年、5年で115%くらいになる固定金利の商品がありますから、解約して預け替えるだけで半分の期間で同じパフォーマンスが得られます。
こちらも解約した分の死亡保障が必要でしたら「収入保障保険」などで用意し、解約返戻金は上記のような金利の付くもので運用されることをオススメします。
 
5.)かんぽ生命・特別終身保険「新ながいきくん」解約
解約返戻金の推移がわかりませんので、はっきりとは分かりませんが、2014年という加入時期から考えても返戻率(貯蓄率)は極めて悪い保険だと思います。特に特約部分の入院の保障は、ソニー生命、あんしん生命でも加入していましたから必要なかったのではないでしょうか?
解約してもあまり解約返戻金はないと思いますが、解約してその分の保険料を積立・運用に回されたほうが良いと思います。
裏面などに解約返戻金の推移があれば、また送って頂ければより具体的にアドバイス致します。
 
6.)ソニー生命・総合医療保険(120型)解約
あんしん生命の「メディカルキットR」にも加入され、かんぽ生命でも特約で入院保障が付いていましたから、一般的に保障が多過ぎるように感じます。
また、ソニー生命の医療保険は同程度の保障内容で他の保険会社と比較すると割高ですし、先進医療の限度額が1,000万円であることや、3大疾病・7大生活病の延長保障、保険料払込免除特約も付いていないようですから、解約されてはいかがでしょうか?特に、◯◯さんの預貯金の資産を考えれば、医療保険はそれほど必要とは思えません。医療保険の必要性についてはこちらを参考にして下さい。
7.)東京海上日動あんしん生命・医療保険(60日型)「メディカルキットR」継続(必要であれば)
もし、医療保険が必要であればこちらを継続されると良いと思います。その際、恐らくソニー生命の総合医療保険に先進医療特約を付けていたので、ここでは付けなかったのかと思いますが、こちらの先進医療は給付上限額が2,000万円ですから、こちらの方に付けるようにして下さい。
 
または、会社経営者の場合は法人契約で医療保険に加入し、保険料の払込は10年払で全額損金、払込終了時に無償で個人へ名義変更するようなプランが良いかもしれません。つまり、会社が10年間保険料を支払い、払込終了時にタダで個人に契約を変更するわけです。10年払い出来る保険会社と出来ない保険会社があります。
 
8.)フコク生命・個人年金保険  解約
あまりオススメできない保険です。一時払100万円でありながら、10年後から5年確定年金で受取って106,900円・106.9%の返戻率です。一括で受取ればパフォーマンスはもう少し低くなります。現在、加入から約4年経過していますので、あと6年弱掛けて106.9%です。先程もご説明の通り、海外では金利3%/年、5年で115%くらいになる固定金利の商品があります。現在の解約返戻金は元本の100万円より少し多いはずですから、解約して預け替えるだけでも、より殖やすことが出来ます。
 
 
◯追記
死亡保障に関しては必要な保障額を算出し、必要な分だけ「収入保障保険」などに加入、医療保障は今回の提案例のように「メディカルキットR」だけ継続または、すべて解約して法人契約にして加入し、老後資金は海外移住の準備も兼ね「海外積立年金」で殖やしていかれることをオススメします。
また、ご提案例の解約により生じる解約返戻金や、現在の預貯金1億円に関しては金利のつく商品で運用されてはいかがかと思います。
上記アドバイスの中でも少し記載しましたが、リスクをそれほど取らなくても、海外には3%/年や8%/年という5年満期の商品があります。
こちらに関しても、具体的なアドバイスをご希望の場合、投資ヒアリングシート(リンク先)よりお答え頂ければ、◯◯さんに良いと思われる商品をご案内します。
 
 

Point

やはり、少しムダが多いようですね。今回の見直しは、ご本人夢である「海外移住」に向けて良いタイミングになったと思います。
その後、奥さまの証券分析も依頼頂きました。これはまた次回。

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    • プロフィール

      保険アドバイザー 野村 元輝
      <経歴>
      神奈川大学経済学部卒業
      大手宝飾品専門店に勤務後、生損保代理店で11年半勤務。
      その傍らで、より顧客志向に立ったアドバイスがしたいと思い、2011年10月より海外投資のアドバイスを開始。
      その後、弊社保険アドバイザー(国内外の保険相談)として2017年12月より勤務。

      <趣味>
      ゴルフ(少々)、海外視察、草野球

      <出身地>
      神奈川県茅ヶ崎市

      <自己紹介>
      大学卒業後、東証一部上場の宝飾品会社にて販売営業に従事。

      2006年6月に、とあるファイナンシャルプランナーとの出会いから、より顧客利益につながる仕事がしたいという想いで、飛び込みで生命保険の代理店に志願して転職。独立系乗合保険代理店にて、生命保険のライフプランナーとして11年半勤務しました。

      並行して、2011年10月より海外投資のアドバイスを開始。弊社河合とは、同業者の紹介で知り合うことに。

      国内海外問わずいいものはいい!悪いものは悪い!という投資スタンスよりクライアント志向に立った活動方針に共感しこれまでのキャリアを活かし、弊社保険アドバイザーとして2017年12月よりK2 Holdingsに参画しました。

      国内外の保険や投資など幅広いアドバイスを得意とし、日々顧客利益のために活動中。

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